【2020年12月版】大人になったあなたへ贈るおすすめ漫画3選!

「バカヤロッー!!」と叫びたい「大人」になったあなたへ

 

あなたが「大人になった」と感じるのはどんな時だろうか?

お酒の味を覚えた時か。実家を出て一人暮らしを始めた時か。初めて給料をもらった時に、大切な人に何か感謝の品を送ったりしただろうか?私は高校卒業後、浪人に失敗して仕方なく働き始めたのだが、あの頃はとにかく「必死」だった。仕事で怒られるのを何より恐れる余り、緊張して逆に失敗したり。よくわからないまま作業してやり直し、先輩や上司にゴミを見るような目で蔑まれることが多々あった。若かった。そして真面目だった。一生懸命だった。

そして「学生」ではなく「大人」になった私はいつしか、真面目で一生懸命」というスタイルが自分自身を苦しめていくことに気づかされる。
真面目にやっていれば評価される。一生懸命仕事に取り組むことが大事なんだ。そうやって仕事を任されるようになって、やりがいを感じていた20代。サービス残業、名ばかりの役職、給料の不払い、突如遅われる体調不良に上司に連絡すると「もう来なくていいよ」という突き放し。本当に若かった。体を壊して初めて気づいた。「真面目に頑張る」という行為は「学生」のときにしか評価されない項目だった。「大人」になったらいいように使われ、使い捨てられるための「キレイなお題目」でしかなかったのだ。

「大人」になった。私がそう感じたのは世の中が、大人たちが「理不尽で」「優しくない」ことを身をもって知った時だ。叫ぶこともできず、うつうつと溜め込む「感情」に頭がおかしくなりそうだった。まぁ、私がたまたまそうだっただけで、大半の人は、まぁまぁいい上司や、厳しいけれど頼りになる同僚に囲まれ、周りの人たちの助けを借りて「成長」していく朝ドラのヒロインみたいな社会人生活を送っているのかもしれない。……自分で言ってて、「無いわ」と思うけれど。

どうだろうか?あなたはあの頃の私のように、「何か」溜め込んでいないだろうか?いつか爆発するその「感情」はあなたをどこへ導くのか、それは未来のあなたにしかわからないけれど。そんなあなたに。いますぐ「○○のバカヤロッー!」と叫んでほしい。そんなおもいをこめてこのマンガを紹介します。

1:「幸せカナコの殺し屋生活」─上司のバカヤロッー!

 

 

掲載誌 twitter連載『ツイ4』webサイト『最前線』
https://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/
作者 若林稔弥(わかばやし としや
期間・完結 2019年4月〜連載中/既刊
前作品 『徒然チルドレン』少年マガジン連載・完結全12巻・2017年アニメ化
漫画アテレコ(youtube) 【やつはチャンネル】#60秒アテレコチャレンジ
第一話 https://www.youtube.com/watch?v=R_oJXlXBIBA

 

1行あらすじ:
パワハラ上司が原因で退職した「西野カナコ」の再就職先は「殺し屋」でした。

ここがポイント:
主人公「西野カナコ」は普通のOLだった。
⑴え、人を殺すなんて、私にはできませんよ!→「あー指が勝手に──☆
⑵え、人を殺すなんて、私にはできませんよ!→「あー足が滑っちゃった──☆
⑶え、人を殺すなんて、私にはできませんよ!→「あー薬を打つつもりが──☆
……おそるべきサイコパスっ!!

こんな感じ:

パワハラ・モラハラ・セクハラ。「上司」という生き物の大半は「私たち」を苦しめるために存在するとしか思えない。「西野カナコ」がつらたん( ;  ; )と会社を辞めることになった原因もそんな上司がいたためだ。その上司が初めての殺しのターゲットなんて、私には無理無理!

 

 

ヤリサーにいそうなチャラ男。「ズル賢さ」で世の中を渡り歩く彼らは、平気で人を傷つける言動を取る。のらりくらりとかわし仲間とヘラヘラと笑っている( ´∀`)。見た目そんな感じの「彼」は女性の恨みを買い今回のターゲットに。でもでも、やっぱり、人殺しなんてダメだよ!!

 

 

盗撮・痴漢・強制わいせつ。己の欲望を満たすためなら他人がいくら苦しんでも構わない。その犯罪行為はどんどんエスカレートする。許すまじಠ_ಠ!けれど「感情」に任せて犯人を殺したりはしない。「プロ」らしく自殺に見せかけて殺すために、まずはこの薬をこっそり打って……。

 

 

おそるべし、西野カナコ……!「トリセツ」を歌いそうな名前からは想像できない「殺しの才能」。その才能の前には、理性という名のブレーキはただの前振りでしか無い。しかし、感情のままに世の中にはびこる「クズ」どもを次々と消していくその手腕は「目立ち」過ぎた─。初めて自分らしく楽しくできる仕事に「幸せ」を感じていたカナコだったが、社長からついに「引導」を渡されてしまう時が……?どうなる、幸せカナコの殺し屋生活!?

 

 

1話完結
絵がキレイ 全話カラー
殺しのテク 気配の完全遮断
スッキリ!

 

2:「ハコヅメ〜交番女子の逆襲」─警官のバカヤロー!

 

 

掲載誌 週刊モーニング(毎週木曜発売
作者 泰三子(やす みこ
期間・完結 2017年12月〜連載中/既刊15
作者経歴 10年間の勤務経歴を持つガチの元警察官。しょうもない人たちが頑張っている」を伝えたいと漫画家に転身。タイトルの「ハコ」とは「交番」を意味する隠語。警察官しか読まない昇任試験対策本の「警察公論」に2020年から出張連載しているらしいが、大丈夫か?いろんな意味で。ちなみに人気連載は「ひとりで学ぶ刑法入門」
PV(youtube) 【公式】morningmanga
https://www.youtube.com/watch?v=LWorwCVJJvY

1行あらすじ:
交番に勤務する新人警察官を中心にその内情を描く「愛と毒と下ネタの実録ケーサツ24時

ここがポイント:
主人公「川合麻依(かわい まい)」は警察学校を卒業したばかりの新任警察官。
⑴安定を求めて公務員へ!→「こんなブラック役所、今すぐ辞めたい……」
⑵美人の元刑事課エースが新しいバディに!→「仕事だけはゴリゴリにできるのに……」
⑶交番勤務からみた刑事課ってちょっと怖い!→「ヤクザと区別がつかない……」
……おそるべき身内への毒舌!!

こんな感じ:

警察官には個人的に「恨み」がある。主に仕事中の一時停止や免許不携帯でお金を巻き上げられた(罰金の)恨みだ。逆恨み?そうかもしれない。だが、お金を稼ごうと頑張っている最中にそのお金をカツアゲされる(罰金の意味)なんてあまりにも酷い仕打ちだ。夜勤明けの私の疲れた顔に免じて〜、くれは全くしなかった。無慈悲な「取締マシーン」は国家権力という名の暴力で私からお金をむしり取っていった。(あくまで罰金刑のことである)当時の私は、下のコマとほぼ同じセリフを心の中で奴らに浴びせかけていた。

 

警察官の離職率は若いほど高い。近所のお巡りさんや刑事ドラマに憧れて入ったのに「税金ドロボウ」と揶揄されることも。

 

主人公の女性警官「川合(かわい)」は報われない過酷なブラック労働に辞職を決意していた。そこに新しくペアを組むことになった訳ありの「藤(ふじ)」部長。その身内への容赦ない毒舌に川合は突っ込まざるを得ない。女性警官の強さとは男性社会である警察組織において「物怖じしない強気な」態度。藤部長のそれはまるで「マウンテンゴリラ」のような精神的タフさと負けん気であることを川合は知っていく──。

 


徹夜明けの緊急出動なんてザラ。警察官たちには「労働基準法」は適用されない!

 


警察官は過酷な職務をこなすために時に心を無にする。それが無慈悲な職務遂行マシーン、通称「ロボコップ」だ。

 

しょうもない人たちが自分の責任を果たすためにドタバタと仕事に振り回されている─それが「警察官」なのだと作者は語る。このマンガを読み、彼女たち警察官の「悲哀と毒舌と下ネタ」に笑い転げた私の「恨み」はいつしか「憐れみ」に変わっていった。彼らの肩をポンと叩き、あんたらも大変だなと言いたい。いやー、警官のバカヤローなんて心の中で叫んでいたけど、すまないねぇ、頑張って街の安全と治安を守ってくれよ。なんて、このマンガを読むたびについつい謎の上から目線になってしまう自分がいる。

 


「実録!警察24時」を見ている視聴者が思っていること。人相が悪すぎる…刑事って強面で採用されるの?

 

警察学校をとも卒業した「同期」。その絆は強く、何者にも代えがたい大切なものである。「踊る大捜査線」のようなドラマチックな「熱さ」がそこにはあり、それ以上に「残念な」人間性もちょくちょく垣間見える。藤部長の同期、「源(みなもと)」部長とのやりとりもそんな熱のこもった親しみとロクでもない悪口の応酬で始まる。立派な警察官という幻想は桜の花びらのようにどこかに吹き飛び、残ったのはストレス過多な職場でなんとか頑張る悲しい公務員の姿であることをこのマンガは教えてくれる。

 

仲良くしろよお前ら。「貴様と俺とは同期の桜」の精神を思い出せ。

 

絵がキレイ
おじさんの悪口
おじさんの悲哀
理想的な警察官

 

 

3:「ここは今から倫理です」─先生のバカヤロー!

 

 

掲載誌 グランドジャンプむちゃ(偶数月第4水曜日発売
作者 雨瀬シオリ(あませ しおり
期間・完結 2016年11月〜連載中/既刊4
前作品 ALL OUT!!」月間モーニングtwoにて連載。全17巻完結・2016年10月アニメ化
PV(youtube) 【公式】グランドジャンプwebサイト
http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/rinri.html

1行あらすじ:
独特な雰囲気を持つ教師「高柳(たかやなぎ)」が生徒の悩みに「倫理」を以って関わっていく。

ここがポイント:
⑴たかやなぎ先生、「りんり」ってなんのことですか?

「倫」は人の集まり、「理」はルール。社会で守るべきルール、人として在るべき姿、「モラル」と言ったりもします。

⑵たかやなぎ先生、「りんり」ってどこで使うんですか?
実用性は皆無です。学ばなくても困らない学問です。ただ知っておいた方が良いものです。

⑶たかやなぎ先生、「りんり」…よくわかりません!
そうですね、言葉ではピンとこないでしょう。けれど、あなたがいつの日か死にたくなるほどの「絶望」に襲われる時、あなたの「命綱」になってくれる学問かもしれません─。

……それでは倫理を始めます  

こんな感じ:

せんせい〜私せんせいのこと気に入っちゃった♪ねぇ色々教えてよ〜わたしエッチも上手い‥‥

 

 

 

 

「花魁」、を知っていますか?
花魁になるには“教養”が必要です。「古典」文学を知らなければいけない。「囲碁・将棋」ゲームの相手ができること。「舞踊・歌・三味線・お琴……」書道を習い美しい文字が書けること。あなたには──“教養”がない。

ミステリアスな雰囲気の教師「高柳(たかやなぎ)」にアプローチをかける女生徒の「逢沢いち子(あいざわ いちこ)」。高柳はそれをばっさり切り捨て、どこまでもクールな態度を変えない。高柳に言われたことがきっかけで少しづつ変わろうとするいち子。それを快く思わない盛ったヤンキーが無理やりいち子を押し倒すが─。
「合意ですか?」すごい言葉だ。この状況で的確に、冷静で、どこまでもクールな対応に相手もたじろんでいる。

先生、ぼくは“いじめられっ子”を救えるような「いい先生」になりたいんです。人の痛みを誰よりもわかっているつもりです!
とても立派です。それでは谷口くん、お願いがあります。

喫煙者の高柳はタバコ嫌いの先生に社会科準備室から追い出された。そんな自分はどう見えるのかと悩み相談してきた男生徒「谷口(たにぐち)」に問う。悪者に見えるのなら自分は「救って」もらえないのかと……。彼の純粋なゆえに危うい情熱に冷や水をぶっかけるすごい問いかけだ

 

先生、レイプされちゃった─あたしは、もう、お嫁さんになれないよねぇ…。

絶対に, お嫁さんになれます。
成人式を迎えたら─頑張って人数集めるので、合コンをセッティングします。私こんな性格なので友達が少ないのですが、何とか、かき集めて、人数は……
自殺」。誰がその絶望をわかってやれるというのか。命より重いものなどそれこそ人の数ほどある。学校の屋上から飛び降りようとしている女生徒をあなたなら何といって説得するだろうか。そもそも説得なんて意味をなさないんじゃないか?いのちを考える倫理教師、高柳先生の対応が見所だ。それにしても先生、「4人」か…。必死」になっているその顔は何だか、すごく可笑しい。
1話完結
絵がキレイ
先生の熱い言葉
心に残る冷たい倫理感

 

おわりに:「バカヤロー」と悪態つく私

上司には、それこそ刺したいぐらいの「恨み」がある。警察官にもパトカーとすれ違う時に舌打ちするぐらいには「恨み」が残っている。そして学校の先生ここには書き切らない1万文字以上の「恨み骨髄」である。逆恨みといえばそれまでだが、彼らに「奪われたもの」を思い返すと今でも腸(はらわた)が煮えくり返る。それでもマンガを読むことでこれらの感情が少しでも「浄化」できればいいと、今日も今日とて私は悪態をつきながらマンガを読んでいる。

 

「バカヤロッー!!」( ´∀`) てめぇ、まともな仕事しないくせに、いらん仕事ばっかり増やしやがって、このクソ上司!西野カナコにそのハゲ散らかした頭を撃ち抜いてもらえやぁ!

 

「バカヤロッー!!」( ´∀`) だから、免許証は財布に入れてその財布ごと会社に忘れてきたって言って…、ちくしょーマッポめ!お前らなんか、当直明けに山狩りに呼び出されて5時間ぐらいずっと歩き回って、顔も足もパンパンになってしまえ。ハコヅメみたいにな!

 

「バカヤロッー!!」( ´∀`) 先生よぉ、ほんと、大切なことは何一つ教えてくれなかったなぁ。社会人になってつくづく思うよ。できない生徒には冷たく、そのくせ普段は“いい先生”ぶってるあんたじゃなくて、高柳先生みたいな先生と話がしたかったぜ!

 

どうだろうか?あなたの中の「怒り」も「笑ったり・考えたり」することで少しは「浄化」できただろうか。大人になったあなたへ伝えたい。漫画じゃなくても、歌でも、映画でも、ドラマでも、走ったり、歩いたり、空を眺めたり、深呼吸したり。あなたを「救って」くれるものが世の中にはきっとある。それらに触れている時間はきっとただただ、「楽しい時間」であることを私が保証する。大人になったあなたへ、良い時間を。

 

 

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